まるのブログ

ボードゲームの感想とか

今回で終了するゲームマーケット大賞について

1 ゲームマーケット大賞終了に寄せて

さて、ゲームマーケット秋が近づいてまいりました。

ゲームマーケット秋といえば…そうゲームマーケット大賞が決定されるのです!!

 

これを楽しみにしていた方、とても多かったと思います。ゲムマといえば、ゲムマ大賞です!!!!!!

 

まぁこれは冗談ですが、少なくとも、僕は楽しみにしていました(これは冗談抜きで)。

楽しみすぎて、ゲムマ大賞に発表会場に10分くらい前に行ったら、観客がまだ誰もいなくて、僕は時間を間違えたのかと不安になったこともありましたのはいい思い出です。

 

 

そんなゲームマーケット大賞ですが、2019で終了ということで、まずは、審査員の方々お疲れさまでした。

色々言われていますが、大量の同人ゲームを遊ぶことは並大抵のことではありません。

全部が傑作というわけではない…というと配慮しすぎかもしれないくらい玉石混交なことは当然な上、おそらく、説明書が不十分でゲームすら遊べなかったことも、両手両足の指でも数えきれないのではないでしょうか。

 

思えば、ゲームマーケット大賞、最初からずーっと批判にさらされてきたように思います。

やれ、審査の内容が不透明だとか、個人の趣味が入りすぎてるだとか、奇をてらいすぎだとか、アンケートの結果で自動エントリーされるからって組織票問題だとか。。。

 

おそらく、(私は審査員のおひとりとも顔見知りではありませんが)大体の方が、審査員の方と顔見知りであることから、色々言われた部分があるのだろうなと思います。

万感の思いを込めて、審査員の方、そしてゲームマーケット大賞にかかわった皆様お疲れさまでした。

 

 

2 ゲームマーケット大賞 受賞作品

では、そんな楽しみにしていた私が、最後のゲームマーケット大賞が出る前に、ここで、ゲームマーケット大賞を振り返ろうと思います。

全部自前の写真をツイッターから引っ張ってきました。メモ帳代わりで便利だなツイッター

 

①2015年大賞 海底探険

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今やその名を知らぬ者はいないであろうオインクゲームズの代表作です。

海底探検と書くと警察が飛んできます。海底探です。

この年は初の大賞ということで、確か直近2年分くらいから選ぶこととなっていたと思います。

 

②2015年特別賞 枯山水

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当時の国産作品としては驚異のコンポーネントで、ものすごい反響を呼んだ作品です。

ゲームはできるだけ矛盾なくタイルを配置し、石を苔の上に配置したりしなかったりするゲームです。

 

③2016年大賞 ビンジョー×コウジョー

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物議をかもした、2016年大賞です。

工場をつくると、資材がオートメーションで作られるようになる拡大再生産系のゲームです。タイトル通り、他人が注文を達成した際に、便乗することが可能なのも特徴です。

毎手番終了後に発生する工場の進捗度を進めるのですが、その漏れが起きやすいことを除けば、僕は割合好きなゲームです。

 

④2016年特別賞 アニュビスの仮面

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スマホVR)を使ったゲームで、見えたものを他の人に口頭で伝えてマッピングをします。

VRの装置(アニュビスの仮面)が大きくてしまい辛く、しかも段ボールなので大体ぶっ壊れてしまいます。まあ無くてもできますし…

 

⑤2017年大賞 8ビットモックアップ

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さとーふぁみりあさんの、タイル配置ゲームです。

全員が同時に同じタイルを配置するが、別々の形になるのがおもしろい。楽しいゲームです。

 

⑥2017年エキスパート賞 エンデの建国者

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枯山水の作者さんが作ったゲームです。

アクションをするカードが、固定のセットで(全員に違うものが)配られています。それをラウンドが終わったら、そのセットごと次の人に回すというシステム。

 

⑦2017年キッズ賞 Kittys

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バッティングゲーム。

親が出すカードを予想して、その数字以下の数字を出さないと、失点になってしまう。しかし、親は完全に数字をバッティングされた場合には、失点してしまいます。

 

⑧2017年特別賞 -KUFU-クフ

全てコンポーネントを手作りで作られているという、るりるりゲームズさんの作品。

未プレイですが、ピラミッド型のコンポーネントが目を引きます。

今回のゲムマで再販されるそうです。

 

⑨2018年大賞 天下鳴動

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ダイスを3つ振って、そのうち2つでどこの地域に影響力を置くか決めて、残りの1つで、いくつ置くか決める。

最後に小さい地域から順にマジョリティを確認していくが、そこでマジョリティを取ると、周囲の地域影響力が追加されるシステム。

小さい地域は点数が低いが、取るのも無駄ではないんですね。

 

⑩2018年エキスパート賞 Inprovement of the POLIS

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慶應大学のサークルが出したゲーム。

特定のカードセットをみんな持っていて、ダイスによってその効果を使います。

各プレイヤーごとに特殊能力があったりするのも実に今風です。

 

 

3 次なる賞について

ゲームマーケットでは、次から、会場の投票で決める(個人的には大丈夫なのかなと思いますが)「ゲームマーケットセレクション」と、主催のアークライト社が製品化を(作者が望むなら)確約するという「アークライト・ゲーム賞」が設立されるようです。

ゲームマーケット大賞、お疲れさまでした。

 

あ、2019の予想は明日か明後日にあげます。

グレンモアⅡ:クロニクルズ

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評価 6点

 

https://boardgamegeek.com/boardgame/265188/glen-more-ii-chronicles

 

マティアスクラマーのグレンモアのリメイク。

しかし、ゲームはだいぶ調整されているらしく、また拡張も多数同梱。

しかも拡張は、他の有名作者が作ったものも入っているらしい。

 

いわゆるロンデルシステム(説明書にもロンデルって書いてある)を採用しているが、ロンデルの定義ってなんなのか実は良くわかってない。

(循環する形のアクションスペースがあることかな?)

 

まあともかく、グレンモア2は、プレイヤーコマの前にタイルが配置してあり、最後尾のコマが手番を行う形。(これは東海道とかと同じ。)

好きなところまで進んでタイルを獲得し、獲得したタイルは即座に配置。

ロンデルの先の方の欲しいタイルを取ることはできるが、そうするとなかなか手番が回ってこなくなる。

逆に余りタイルで良ければ最後尾プレイヤーが連続して手番が発生し、連続して獲得することができる。

 

タイルを取ると、自分の手元の街に配置を行う。

配置するとまず、配置したタイルの効果が発生するが、さらに配置した周囲の8マスの効果が連鎖して発生する。

ここが快感ポイント。

タイルを置いてその効果で資源を沸かして、その隣の資源そ勝利点にするタイルですぐさま得点にする…みたいなコンボを決める楽しさがあります。

 

しかし、良く考えられているのが、配置したタイルがゲーム終了時、マイナス3勝利点になる(厳密にはちょっと違うけど大体そう)ので、無駄に配置してもダメ。

この配置はプラスになるのかどうか!?特に後半は見極めが肝心なわけです。

 

その他、グレンモアにはなかった、氏族タイルとそれをとった時に得られるボーナスなど、得点方法も多様化しており、考える要素は多く、勝ち筋もいろいろありそう。

また拡張が8種類あって、遊び尽くすまでのボリュームたっぷり。

 

来週末の2019秋ゲムマにて、engamesさんで販売されるらしいので要チェックやで!!!

 

👍

①やることはシンプルでありながら、勝ち筋が多様にありそうなゲーム内容。

②基本でも十分なのに、拡張たっぷりのボリューム。

③タイル配置、楽しいよね!

 

👎

①持ち運ぶには箱がデカすぎる。

②グレンモア(1)の内容はグレンモア2ではできない。

イッツアワンダフルワールド

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評価 6点

 

https://boardgamegeek.com/boardgame/271324/its-wonderful-world

 

未来技術を開発するゲーム。

ドラフトゲーム。

ドラフトしたカードは“全部ドラフトが終わった後”いずれかの使途を決める。

 

①技術開発をする→目の前に公開する。公開するだけでは何も起こらないが、公開後必要な資源を全て乗せると、技術が完成したこととなる。すると、得点になったり、毎ラウンド終了時に資源算出したりする

②捨てて資源を生む→カードごとに対応する資源1個になる

 

4ラウンドドラフトするのだけど、ドラフトゲームにありがちな、ラウンドが進むごとにだんだんカードの効果が強くなっていくものではなく、全部のカードをシャッフルして4回に分けてドラフトする。

 

そうなると、ゲームに加速感がないかと思いきや、そんなことはなく、カードを開発すると、毎ラウンド最後に新しい資源を追加で算出するようになるため、後にラウンドはバンバン開発できるようになっていく仕組み。

すなわち、拡大再生産的な楽しさがあります。

 

面白い点として、ラウンド終了時の資源算出が、「白→黒→緑→赤→青」と順々に算出すること。

 

これによって何が変わるかというと…

 

白の資源を産む

未完成の技術が白を置いて完成する

その技術が緑を追加で生むようになり、すぐ後の緑の資源算出で緑の資源を生む

未完成の技術に緑を置いて完成する

その技術が青を(ry

 

というようなコンボが発生しうるのだ!

 

翻って、ドラフト時には、足りない資源を逆算してカードを捨てて捻出したり、余る資源の受け皿となるようなカードをピックしたりすることになります。

この時の思考はかなりパズル的。

ここが面白い。

 

時間も1時間程度ですし、未来技術的なテーマが好きな方にはオススメなゲームです。

日本語版出て欲しいな!(ゲーム的に言語依存はないが、カード名だけ英語なので)

 

👍

①未来の技術的なテーマを開発するのでワクワクできる。

②資源算出の順序があることによるコンボを前提としたパズル的思考

③言語依存はない。

 

👎

①後の方のラウンドでは、場合によってはほとんど開発できてしまうくらいインフレするらしい。

②カードドラフトゲームの楽しみのひとつである、下家の必要なカードのカットとかカウンティングはあまり意味がなさそう。

ジャストフォーファン

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評価 7点

 

https://boardgamegeek.com/boardgame/17534/just4fun

 

変則4目並べです。

ジャストフォーファンのフォーは数字の4のフォーです。

Thank U 4 playing.とかのアレ。夜露死苦とかのアレ(違う)

 

手札4枚。手番ではカードを1枚〜4枚使います。

使ったら、そのカードの合算のところにコマを置きます。そうしたらカードを補充する。。。これの繰り返し。

で、自分のコマが単独トップのマスが、タテヨコナナメのいずれかに4マス連続すれば、その時点で勝利。簡単だね。

 

誰かにおかれても、他の人が同じ場所に置くことができれば、単独トップではないので、誰のマスでもなくなります。

 

逆に同じ人が、同じ数字を重ねて二位のコマより2段高くなったら、そこは自分のマスで確定となります。こうなるともう誰もそこにコマを置くことはできません。

 

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白は3段になって全ての色より2段以上高くなったので…

 

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これでワイのもんやで!わかりやすい機能的なデザイン。

 

で、4マス連続して単独トップ並べればもちろん勝ちなんですけど、そうならずにコマを全て置き切ってしまった時は、終了時の単独トップのマスの数の合計で勝敗を決めます。

ここがなかなかキレているルールで、この勝利条件を見込むと辺境の使いにくいマス(=他人が入ってきづらいマス)にばら撒く意味が出てくるんですね。

また4マス揃いを狙って使いやすいところを確定しようとすればするほど、コマを余分に使うので、数の合計勝負に不利になったり。

 

うーん、ジレンマ。

 

とはいえ、カード運の割合も大きいですから、ギチギチ感は少ない。

 

4マス揃いを狙うか、数勝負を狙うか、でもカード次第というところもあってリーチしてるのに完成できないとか。

運要素は高めだけど、30分〜45分くらいで楽しく遊ぶには丁度いいゲームだと思います。

 

👍

①キレてる2つの勝敗条件。

②4目並べというアブストラクトをベースにしながら、ギチギチにならない程よいインタラクション。

③必要な数字が作れそうで作れないぐぬぬ感。

 

👎

①数字のマスを探すのがややしんどい。一応低い数字ほど色が薄く、大きい数字ほど濃くなっているが…

②終わるときはあっさり4目できて終わってしまったりする。

ERA 剣と信仰の時代

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評価 6点

 

https://boardgamegeek.com/boardgame/270971/era-medieval-age

 

最近日本語版が出た、パンデミックで有名なマットリーコックのダイスゲーム。

ロールスルージエイジズのリメイクらしいが、ロールスルージエイジズはやったことがないので比較はできない。

 

プレイヤーは個人ボードが与えられており、ペグが刺さるような(レゴのような)ボードになっている。

ここに建物をぶっ刺して建築し、都市を作ろうと言うのが目的。

 

サイコロを振って資源を算出し、その資源で建物を建築する。

ダイスは4種類あって序盤は4個しかないが対応する建物を建てると、その分ダイスが増える。

これによって資源算出がだんだん増え、加速度的にゲームが進む仕組みだ。

 

得点は建物毎に割り振られているが、特筆すべきは城壁。

城壁で建物を囲みきると囲まれた中の建物の得点は倍になる。ボードゲーマーなら倍がいかに強いかというのはお分かりいただけるだろう。

 

しかし広く広く作ってゲーム終了まで囲みきれなかったら、単なる手の無駄。その見極めが肝心。

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見極めを間違えて慌てて囲んだが“囲んだだけ”で終わった例。もちろん点数は伸びない。

 

であれば、囲みやすいように隙間なくぎゅうぎゅうに詰めれば良いじゃない…って思うかもしれないけれど、ダイスにドクロマークが振られており、このドクロマーク数によっていろいろなことが起きる。

その中の一つ「疫病」が起きた時には、建物が隣接していると「隣接している建物それぞれにつき-1点」というドギツイマイナスを食らう可能性があり、痛し痒し。

疫病さえ発生させなければ良いが、なかなか疫病の発生条件はちょうどいい(?)感じなので、なんの対策もしないと、ちょくちょく発生してしまう。

そのあたりの調整はさすがというところ。

 

このほか、単独で高得点源となる高度な建物が4種類あったり、城壁で囲まれている範囲が一番広い人に得点が入ったりする中、うまい具合に疫病等による大失点を喰らわずに、得点を稼いでいくわけだ。

 

ゲーム終了条件は規定数の種類の建物が売り切れたラウンドで終わる。

これが、思いの外早い。しかも大体一気に売り切れる。

悠長にまちづくりしていては勝てない。

 

短い気もするが、ある意味ちょうどいいのかもしれない。

 

👍

①1時間程度で終わる手軽さ。

②ほぼ同時並行で行われるので、ダウンタイムが少ない。

③広がっていく都市。箱庭感が好きな人は多いだろう。

 

👎

①建物間のコスト調整はこれでいいのかやや疑問が残る。

②だいたいなんでも建てられるような状況になったら終わるタイミング。じっくり楽し見たい人には不向きか。

オーレ!

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評価 9点

 

https://boardgamegeek.com/boardgame/473/ole

 

出し切るのが目的(のひとつ)のゴーアウト系カードゲーム。

失点の低さを競う系。

 

黄色<緑<青<赤の順番でスートの強さがある。

ランク(数字)は、人数によって異なるが1が一番弱くて大きくなるにつれて強くなる。

特徴としては緑と青(真ん中のスート)のランクが多くなっているところ。

 

たとえば4人プレイだと…

赤 1-8

青 1-10

翠 1-10

黄色 1-8

のようになっている。

 

基本的に時計回りに1枚ずつ出していく。

このゲームには大富豪のような「きれる」「流れる」というのはなく、1ディールの間ノンストップで手番がグルグル回る。

 

出せるのは、場に出ている(最後に出された)カードより、スートが強いカード or ランクが強いカード

黄色(最弱色)の8に対し青の1は出せるし、赤(最強色)の1に黄色の2は出せるというわけ。

 

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カードの左上に注目。持った時にスートの強弱がわかるようになっている。

 

なお、もしスートもランクも上のカードを出した場合は、もう一枚連続して出さなければならない

カードのランクの数字は失点数なので、

早く手札を減らすことができるので喜ばしいが…

 

1ディール終了条件は2つ。

誰かが全てのカードを出す

全員が連続してパスをする

こと。

 

 

そう、カードが出せない場面があるので、このゲームがパスがある。しかし、パスをすると…黄色いチップを受け取らねばならない。

このチップ、-5点となかなか強烈。

しかし一個受け取って終わりにはならない。

 

さっきも言った通り終了条件を満たすまでグルグル回るので、パスをしても(全員パスをしない限り)また手番が回ってくる。

そしてまた出せないとまた-5点を喰らうのだ。無計画に出していると、あっという間にチップの山を築くことに…

こうなってくると「早く誰か上がってくれ〜!」と祈る羽目になってしまう。

 

また、前のカードよりスートとランクの両方が強かった場合の連続手番は義務なので、連続手番で出せるカードがないと、やっぱり黄色いチップを受け取ることになってしまう。

 

こんなこともあるため、カードを見ながら、出し切りを狙って積極的に連続手番を狙うのか、出しきれなさそうだから連続手番を控え目にしていくのか…というダメージコントロールを考えるのが楽しいゲームです。

 

また、1ディール終わった次のディールでは、前のディールで一番失点を喰らった人が、カードを配られた後、赤と黄色どちらが最強のスートになるのか選べる。

 

黄色が上になった時…そんな時はカードバックの向きを揃えて…

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くるっと回すと!

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これ以上ない最高の配慮。さっきの画像と見比べてみよう!

 

 

大富豪を延々とできるタイプの方には間違い無く最高のゲームでございます。

 

👍

①シンプルなルールで楽しいゲーム。

②最大8人まで対応可能。

③よく考えられたカードデザイン。

 

👎

①人数毎に使うカードのランクが違うので毎回選り分けが手間

②R1.10.22現在、入手が難しめ

ブラス:ランカシャー

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評価 8点

 

https://boardgamegeek.com/boardgame/28720/brass-lancashire

 

マーティン・ワレスの「ブラス」のリメイク。

まあ言わずと知れた傑作ですが、近いうちに日本語版が出るようなので触れたいなと思いました。

 

いわゆる重ゲーに入ると思いますが、やることは結構簡単で、「配られたカードを一枚使って一回アクションをする」これを二回やるのが一手番。で、まだ山札にカードが残っていれば二枚補充の繰り返し。

カードは、すなわちアクション回数なわけですね。

 

ゲーム内容はネットワークビルディングで、基本的にはネットワーク(船または鉄道)を広げて、都市に建物を建てて、その建物が実績を果たすと、「得点」と「ラウンド毎の収入」が増える(即金で入らないのがポイント)。

基本これの繰り返し…まあどうやって良い建物を建てて、どうやって実績を達成させるかに頭を捻るわけですな。

 

しかし、ネットワークを広げるのにも金、建物を建てるのも金なので、兎にも角にも金が足りない!にもかかわらず、収入は毎月毎月チマチマ入ってきて、終盤でもない限りドカンと入ってこない。

 

そこで登場するのが、ワレスの代名詞とも言える「借金」!

とは言ってもブラスの借金は安心安全ニコニコローン。なんと返済不要!!!!

毎ラウンドの収入を1金減らすだけで10金の借金ができる!なんてお得なんだ!!!!

あ、ちなみにゲーム開始時は毎ラウンドの収入0金スタートですけど、マイナス収入に突入させて借金も可能です。うーん親切。闇金かな?

(まあそんなこんな言っても、ブラスの借金は実際そんなキツくないです。収入が減ることよりアクションを一回使うことの方が大抵問題です)

 

あともう一つ特徴的なのは、前半と後半に分かれていることでしょう。

前半は「運河の時代」でネットワークは船で構築します。

一回全部カードを使い切った時点で、リシャッフルして後半「鉄道の時代」の開始。船を全部(すなわち全てのネットワーク)をボードから取り除いて、また、建物のうち一番安いものも全部取り除かれます。そこからスタート!

残っているものは先進的な建物だけになってしまい、賑わっていたボードは一気にさびしくなりますw

もっとゆっくりとした産業革命はできなかったのかと聞きたくなりますが、ここもゲームとしてはとっても面白い。

どこにどの建物を残して後半に備えるか。前半では後半への準備(布石)も非常に重要になるということです。

 

まあこんな感じです。

めちゃめちゃ要点だけしか言ってませんが、詳しいルールは腐るほどネットに上がっていますのでそちらを御覧ください!

面白いですから未プレイの方は是非やってみてくださいな。

 

👍

①選びうるアクションが多くない。よって長考になりにくく、遊びやすい。にもかかわらず悩ましい。

②言語依存がほぼない(都市名くらい)。

③前半後半でほとんどできることは変わっていないのにグッと一手の重みが増すのが楽しい。

 

👎

①序盤の行動が定石化している部分がある。

②「自分のネットワークになっている」状態と、「輸送網が繋がっている」という状態を混同しやすい。